輪行の時は縦にして転がしていきます。
これからはじめるものについてその概略。
1.極力コンパクトで軽量なものとし質量10kg程度
2.巡航速度を30km/hを目標にする、ケイデンス60(トップギア)
3.ホイールは12インチ(約30cm)を使用、胴体傾斜角 120から130度
というような想定。
内装8段,外装6段変速まで可能、本番では8×3にする予定。
この状態でテストランを近日行う予定です。
乗り手のサイズにあわすためシートを前後に20cmスライドさせることが出来ます。
クランクは現在170mmですが短いものに交換する予定。
またチェーンホイールも現在40Tですが28Tに交換する予定。
現在このタイプのほかに2種類の検討をしています。
所期の目的である時速30km/hで走れることを確認し、その後にもう一段タイヤサイズを大きくした場合の特性を確かめてみたいと考えています。
コードネーム「オレンジ」リカンベントの設計に挑戦するには、これまでの実績から見た乗り手の出力、今回は自身のパワーを算定し実際的な設計仕様がどのよ うになるか検討してみよう。
これまでコードネーム「ミカン」の実績では、巡航速度25km程度の性能は確かめてある、今回はさらに空気抵抗が小さくなるリカンベントをプロトタイプモ デルに取り上げ巡航速度30km/hで走行することにチャレンジする。
動力計算
ほとんどの人が、長時間連続して出せる動力はおよそ100W、若くて元気な自転車乗りで200から250W。スポーツ選手は300W以上、ツール・ド・フ ランス級の競技者、たとえばではランスアームストロングは370W強を連続して出しているというデータがある。この求め方は;レモンの例を下記に示す。
身長 175cm
体重 65kg
自転車質量 8kg(レモン)
荷物質量 0kg
車輪外径 462mm
気温 20゜C
向い風速 0m/s
道路勾配 0%
胴体傾斜角 60度
走行速度 30km/h
路面は良質の舗装道路
自分の場合これまでの実績を基に実験計画法を駆使して算出してみると、およそ150から200W程度である。上の例、無風で時速30km/hで走るときで は 133w というような値になる。この例で、向かい風5m/sの時の値は306wになり、とても出せるものではないということがわかる。
今回検討する、巡航速度を30km/hの目標と.ホイールには12インチ(約30cm)を使用するとした場合、無風、0m/sの時155w、向かい風5m /sの時210w程度の計算結果となる。この範囲なら現在の体力で出せる範囲といえそうだ。
この程度のものが実現できれば所期の目的を達成できることになる。「レモン」の場合、向かい風5m/sではとても走れないが「オレンジ」では向かい風5m /sの時210w程度になるので計算上では走れる可能性はある。
アップライトな「レモン」と比較すると「オレンジ」は向かい風に強いということが解る、また走行速度 35km/hで向かい風0m/sの時220wになるという計算値からみて、少し努力してパワーアップが出来れば35km/hの巡航速度も可能性として見え てきそうだ。
現在トップギアで想定しているケイデンスは60で約30km/hを予定している。この数値なら仲間のmomoさんの場合、確実にケイデンス70で 35km/hをクリアできるものと思う。これが実現すれば12インチの自転車でロードレーサーについていくことが出来る、ユニークで魅力的なものになりそ うだ。
さて、自転車というハードウェアの機能あるいはコンセプトは 1.走る 2.止まる 3.曲がる という3項目に集約される、これに乗り手に最適化したソフトとスキルが快適な走行を約束するとう単純な原理で成り立っ ている。その概要は乗り物、例えば新幹線のような高速鉄道から自動車、オートバイそして自転車にいたるまでの基本的な原理としてこれまでにいろんな形で発 表されている。それを基に下記に示す数式からは多くのことが推察できる。
1.走る
この全てに関わっている重要な部品はフレームと唯一路面と接触しているタイヤです。ペダルの回転から作り出す力はクランクを経由してタイヤに伝わ り、タイヤは路面との摩擦により駆動力を路面に伝え、その反力で自転車は走っています。自転車はタイヤがあって始めて走る、止まる、曲がるが出来るといえ ます。
まず走る事の最高速度について考えると
「Vmax=√(F-μr W)/CdρA」
ここで、F=駆動力(ペダルの力だけでなくタイヤの持つグリップ力も含む)、W=総重量、A=前面投影面積、μr=転がり抵抗係数、Cd=空気抵抗係数、 ρ=空気密度となる。
最高速度を上げるには、ペダルの駆動力をより大きく、転がり抵抗を小さく、空気抵抗係数と前面投影面積を小さくする必要がある事がこの式から判る。特に空 気抵抗は速度による依存度が高いので、最高速度の向上を目指すのに大切な項目である。
もう一つの走る事、加速について考えると
「α=g (F-μr W-CdρAV2)/(1+φ) W」
ここで、α=加速度、g=重力加速度、φ=Wr/W、Wr=回転部相当重量となる。
加速度を上げるには、ペダルの駆動力をより大きく(タイヤのグリップ力も大きく)、転がり抵抗、空気抵抗を小さく、重量を小さくする必要がある事が読み取 れる。
止まる、および3.曲がるについての概念は次のようなものである。
2.止まる
次に“止まる”について考える、止まる事は負の加速度を持つ事である。(減速度とも言う)従って加速度を求める式と同じ式が当てはまり、Fに駆動力ではな く、ブレーキ力を当てはめる事になる。従って転がり抵抗や空気抵抗もブレーキの効果に寄与している事が判るが、ここでは、ブレーキ力だけを取り出して考え てみる。
3. 曲がる
曲がる、と言う事は、乗り手の意思によりハンドルが切られ、タイヤにSlip角が与えられる。この為タイヤの接地面に多くの抵抗が生じ、その生じた抵抗を 緩和する為に、自転車はハンドルを切った方向に向きを変えることになる。
その後に製作した作品
SWB
LWB