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自由発想・自由デザインの自作自転車キット
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最近、素材に関連する動向をみると炭素繊維複合材料(CFRP)が注目されている。次期旅客機「ボーイング787」の機体に機体重量の約半分使用されていることが、マスコミに大きく取り上げられているし、自動車分野でも軽量化対策に取り組みが始まっています。これは、炭素繊維(CF)が、金属に比べて、比強度(強度/密度)、比弾性率(弾性率/密度)が大きいことから、軽量化でき低燃費化につながることに期待されています。自転車への利用も増えつつあるようです、私達も利用してみたい素材の一つです。


1.開発の歴史
炭素繊維(CF)は、19 世紀末、エジソンが竹繊維を炭化して白熱電灯用のフィラメントを開発したのが始まりと言われています。その後、1950 年代後半にアメリカで宇宙ロケット用に耐熱材料用として研究開発(原料はレーヨン)が使用されました。
日本では、1959 年に大阪工業技術試験所でポリアクリルニトリル(PAN)系の開発、1965 年の群馬大学では石油ピッチ炭素繊維(CF) の開発が行われました。1966 年には、東レ㈱が、PAN 繊維と高強度CF の開発に成功し、1971 年には月産1トン規模の商業生産を開始。2006 年PAN 系の世界生産量は28,000t(参考:2007 年の粗鋼生産量は、12,000 万t)でその内70%が日本の企業で生産されているという報告があります。

2.原料と製造方法
炭素繊維(CF) は、レーヨン、石油ピッチ、PAN を原料として製造されます。PAN 系の製造方法は、アクリルニトリルを重合させたPANを紡糸して得られるアクリル繊維を、空気中200~300℃で耐炎化反応させた後、不活性気体中1000~1500℃で炭素化反応を経て作ります。また、ピッチ系は、芳香族を主体とする種々の混合物からなるタールピッチを重合、紡糸したピッチ糸を耐炎化、炭素化して作ります。炭化処理後、さらに黒鉛化処理により種々の物理的特性を持った炭素繊維(CF) を作ります。
炭素繊維(CF) の種類は、引張強度(1~7GPa)と引張弾性率(数十~900GPa)によって分類され、この値は製造条件(黒鉛化、延伸等)に左右されます。

3.用途
優れた諸性能を生かし、多くの分野で使われています。
① スポーツ・レジャー分野
ハイテクのイメージをもつ、ゴルフクラブ、釣竿、テニスラケット、自転車等

②航空・宇宙分野
注目されている分野では、航空機構造材、人工衛星等

③土木・建築分野
まだ一般的ではないが耐震補強用などのシート、ロッド、ケーブル、構造用補強材等、そのうちに自転車道に利用されるかもしれません。アイデアを公開してもと思います。

④一般産業分野
各種機械部品、高温(化学薬品)用フィルター、排水浄化用担体、自動車用部品等

特に、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構では、平成15 年度から「環境対応超軽量化CFRP 自動車の開発」につい

て関係企業と共同研究を実施しています。「サステナブルハイパーコンポジット技術の開発」に関する調査報告書が毎年公開されています。

4.今後
CF(CFRP)は、加工技術(繊維加工、複合化、切削、接合等)の面でいろんな実用化技術が開発され、量産化によって現状の材料と比べて価格が安く安定供給が成されるようになれば。今後、航空・宇宙分野からの技術移転、他分野へ普及の流れが強まり、先端素材から工業材料へと汎用化することが予想されます。

現在、素材の価格は安価であるが加工費が高い、加工に関して小回りのきく業者もあり、試作開発の環境として、わたし達の規模でも利用可能である事を確認しました。すでにCFRPの特注パイプを製作していただき今後の方向性などについての話し合いを持つ機会がありました。

その中での話題として、フレーム、サドル、ペダル、ハンドルバー、クランク、下図に示すようなホイールの金型を製作しハブを含めてのオリジナルカーボンパーツ300から400グラムの軽量リムが製作できる見通しが明らかになってきています。プリプレグの入手も可能です、巻き芯を製作すれば、自作も可能です。今後、カーボン製のKitLegonが利用できるように進めて行きたいと考えています。
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