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自由発想・自由デザインの自作自転車キット
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 私たちはポタリング用の自転車の理想的なものを目指している、そこには共通な考え方として、軽量であると、前後の輪荷重のバランスが50パーセントに近いこと、走行抵抗を小さくすることなどが重要なことがである、これによって加速性能・登坂の場面においてその効果が高くなることを確認している、また回転部分の転がり抵抗を少なくすることも重要なポイントであり特にハブのベアリング・チェーンについて転がり抵抗の小さい部品の選択が重要である。

 
次は、乗り手のパワーに見合った駆動系の設計とディメンジョンを決定するのだが、高速走行を目指す人は空力に対する考え方の導入も必要である。この点に関しては個人のデータならびに感性によっていろんなパターンがあり統一的にこれがベストであるという設計基準はなく、あくまで乗り手の特性、センスにフィットした設計仕様を導き出すことで実現の可能性を模索しているがまだ明確な答えは出ていない。
 
自転車は衣服と同じように既製品で実用的に間に合わせることは可能である、これで間に合う人の場合は、ここに述べるような自作の必要は無く気に入ったものが見つかればそれを購入することが早道である。しかし、プレタポルテとかオートクチュールのように個人に特化したオンリーワンを求められるように自転車も自身に合ったものを求めることになりオンリーワンを製作する必然性があり経済的にも大きな対価も必要となる。
 
オンリーワンの自転車、それはクライアント(利用者)が望む、設計仕様が書けるならば製作は実現することが出きそうだが、簡単にこれで作ってくださいと設計仕様を作成できるものではない。自転車は外観から見てその構造と原理は誰もが理解できる単純なものに見えるが、簡単に作れそうだが精度の高い安定した工作は難しいというのが実感である。
 
自転車に惹かれて作り始めて10年ようやく自分が望む自転車の要求が明らかになりつつある。何よりも自身の体力・技術・スキルが客観的に評価できる明確なデータがなければものは作れない、格好だけ自転車でよいならば簡単であるが理想の自転車を作るにはフィロソフィーとか知識、技術、センスも必要だし入手可能な素材と部品とか設備の制約をクリアする必要もある。
 
素材を取り上げてみても、まだ、水に浮かぶような金属炭素は手に入らない。チタンとかステンレスの特殊なサイズのものに欲しいものがあったが個人で入手する程度の数量は相手にされない、素材と加工技術が身近な存在でなくては自作は困難である。迷った結果だがカーボンのプリプレグを素材として入手することが可能であり積極的に使ってみようと思う。
 
さて自転車の製作において万人が認める理想の自転車が考えられれば社会貢献にもなると思うが、考えてみればそのようなものは存在しない。理想の自転車は自分が乗ってみて満足できるものを指すことにしよう。自転車もいろんな種類がありアップライトなよく知られているものから、リカンベント、特殊なものにプローンというものもあると同時に利用目的に見合ったものを作る必要がある。
 
自分の定めるゴールは前輪駆動で同軸クランク、両輪操舵のリカンベントに目標を置いている、まだ形になっていないがイメージとして描ける段階である。現在5kgを目標に設計を検討しているが、軽量部品を市場に求めて調達したものを組み付けただけでは実現できない。レモンのような単純構造では実現できそうだが、両輪操舵のリカンベントはまだ無理な段階。
 
5kgを目標にする理由は早く走る性能を求めるというよりは輪行においての負担を軽くする狙いのほうが大きい。私の場合巡航速度を30km/h以下を想定しているので空気抵抗についてシビアに考えることはしない。だが現状の自転車は操縦性とか登坂に対する動的な輪荷重バランスが後部により過ぎているきらいがあり坂道で苦労することが多い。
 
操舵に関しても走行安定性は単に正確なアライメント組立てることも重要だがそうだ特性に関わるキャスターアングルとトレイル等の好みには個人差がありまだ研究の余地が残されている。小径車は手放しハンドルで操縦するのが難しいと聞くことがあるが、自分たちの実験による確認ではキャスターアングルとトレイルについて乗り手に見合うものにすることで問題無く安定走行は可能であると認められた。
 
これまでの経過からアップライト形の自転車レモンはこれ以上フレームの部材を減らすことは出来ないのでこの形で完成作品として取りまとめることにする。目標5kgには届かないが輪行目的の機能を完成させることで作品として発表する予定である。次は両輪駆動のタンデム、そして最後にウイルスの目玉というニックネームの前輪同軸駆動型ローレーサーリカンベントを製作で自転車の作品は終了する。
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